日本で暮らす外国人の増加に伴って、永住許可(永住ビザ)に関するガイドラインが令和8年2月24日に改訂されました。
ベトナム人女性との国際結婚で日本での生活を安定させたいと考えるご家庭にとって、今回の改訂は重要です。
永住許可ガイドライン改訂の概要(2026年2月)
2026年2月に出入国在留管理庁が公表したガイドライン改訂では、永住許可の審査基準や運用方法がより明確かつ厳格化されました。
審査の基本要件は維持されています。善良な素行(法律遵守)、独立した生活が可能であること(安定した収入・生活基盤)、日本国の利益と認められること、これらは引き続き審査の中心となります。
在留期間の評価が厳格化
従来、在留資格の「最長在留期間」として3年の在留資格が一部認められていましたが、2027年4月以降は5年の在留資格が必要とされる方向になっています。
税金や社会保険の履行状況
過去の未納税・未加入保険料の履歴が審査上不利に評価される可能性があるため、税務・社会保険の手続きは確実に行う必要があります。税金や年金を払っているだけでなく、納付期限を守って払っているかが厳格に審査されます。
入管法上の届出義務
住所変更や所属機関(職場など)の変更届を、期限内(14日以内)に正しく行っているかが審査対象として明記されました。
ベトナム人女性との国際結婚で知っておくべきポイント
納税・年金・保険料の「1日たりとも遅れない」納付
今回の改訂で、申請時に完納していても、過去に期限を過ぎて払った履歴があれば不許可という運用が強まっています。
夫(日本人)が世帯主として奥様の分も払っている場合、夫の未納や遅延も審査に影響します。口座振替を利用するなど、うっかり忘れを防ぐ対策が必須です。
入管への届出を忘れずに(住所変更・転職など)
ベトナム人女性が職場を変えた場合や、引っ越しをした場合、14日以内に入管へ届け出る義務があります。これまでは比較的寛容でしたが、今後は義務を果たしていない場合は永住にふさわしくないと判断される材料になります。
提出書類は慎重に準備
永住申請だけでなく、配偶者ビザや在留資格変更も、結婚の事実を裏付ける書類(婚姻証明書・写真・共同生活の証拠)をしっかり揃える必要があります。
日本語能力が今後の重要要素に
現時点では必須要件ではありませんが、政府の議論では日本語能力(JLPTレベル等)を永住申請に加える方向が検討されています。特に国際結婚者では、家庭生活の安定性や地域社会への定着を示す材料になる可能性があります。
【ここが重要!】国際結婚の特例と在留期間の要件
国際結婚の場合、永住申請は次のハードルをクリアする必要があります。
期間の特例(優遇)
結婚して3年、日本に1年住めば申請できます。通常は10年必要なので、ここは引き続き優遇されます。
今回の改訂の在留期間の要件ですが、申請する時に持っているビザの期間が「最長(原則5年)」であること。つまり、結婚して3年経ったから申請できると思っても、手元のビザが「1年」や「3年」だと、2027年4月以降はできない可能性があります。
配偶者ビザで「5年」をもらう
配偶者ビザ(日本人の配偶者等)で「5年」の期間が付与されるのは、審査がかなり厳しいのが現状です。
多くの場合、最初は1年、次も1年、その次にようやく3年が出るというステップを踏みます。5年のビザが出るのは、婚姻生活が安定して、納税などの義務を完璧に果たしていると認められた、いわば「優良な定住者」に限られます。
ベトナム人パートナーとの永住申請でよくある質問
Q1.配偶者ビザ(日本人の配偶者等)があれば、すぐに永住申請できますか?
A:いいえ、すぐにはできません。
配偶者ビザを取得した後、「実体を伴う婚姻生活が3年以上」かつ「引き続き日本に1年以上在留」していることが最低条件です。また、現在持っているビザの期間が「3年」または「5年」である必要があり、今回の改訂で「5年」のビザが原則必須となるため、早めのライフプランニングが重要です。
Q2.結婚して1年経てば、永住権を取得できますか?
A:婚姻期間と日本での居住期間の両方がチェックされます。
原則として「10年以上の在留」が必要な外国人一般の申請と比べ、日本人の配偶者は大幅に優遇されています。具体的には「結婚して3年が経過し、かつ日本に1年以上住んでいること」が条件です。ベトナムで結婚生活を送った期間もカウントされますが、直近1年は日本で同居している実態が求められます。
Q3.永住権を取った後も、入管や税務署への申告は必要ですか?
A:はい、必要です。
永住者は更新手続きこそ不要(在留カードの有効期限更新のみ)になりますが、税金・年金・健康保険の納付義務は変わりません。また、今回の法改正では「公的義務を著しく怠った場合、永住許可が取り消される」という規定が厳格化されました。せっかく取得した永住権を失わないよう、取得後も適正な申告と納付が不可欠です。
