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ベトナム結婚

ベトナム人と結婚後の仕送りの費用について

ベトナム人と結婚すると、仕送りで、お金を送ることがあります。そのお金の目安を、ベトナムの生活の金額的な実態とか、文化などから調べてみました。

ベトナム人の女性と結婚式をして、お金もかかりますが、仕送りという費用も覚悟しておかなければならないかもしれません。

1.ベトナム人の生活費

ジェトロ 2020年版ベトナム家計生活水準調査結果
https://www.jetro.go.jp/view_interface.php?blockId=31972013
によれば、次のようになります。金額について、ベトナムの通貨、1ドン は 0.0050 円としています。

<月間平均所得>

全国平均  21,150円
都市部   27,690円
農村部   17,400円
ハノイ   29,905円
ホーチミン 32,685円

農村部とホーチミンでは、2倍弱の格差があります。

一方このような調査もあります。

都市部では、ベトナムでの月額生活費として、世界の生活費を比較するウェブサイト「Numbeo」によりますと、ホーチミンの4人家族の1ヶ月の生活費は3,800万ドン、日本円にすると約19万円。1人暮らしの費用は1,100万ドンで、日本円で約5.5万円となります。
ハノイの生活費はホーチミンよりもわずかに安く、4人家族の1ヶ月の生活費は3,700万ドンで、日本円換算で約18.5万円となり、1人暮らしの費用は1,000万ドンで、日本円では約5万円です。

ベトナムでは、1人暮らしであれば5万円ほどあれば、十分生活できることがわかります。メコンデルタなどの地方なら、月に3万円あれば十分暮らしていけるらしいです。

2.仕送り費用

では、仕送り費用は、どのくらいが、適切なのでしょうか?いくら必要になるのでしょうか?その目安はどれくらいでしょうか?

上記の1「ベトナム人の生活費」を踏まえて、仕送り額の額を決めてはいかがでしょうか?

ベトナムの実家への仕送りは、月に2万円~5万円が妥当ではないか、と言えると思います。

月額5万円あれば、都市部でも(老)親夫婦は暮らせるはずです。贅沢はできないかもしれませんが、生活に必要な金額は、家族に渡せると思いますし、家賃などの固定費を負担して、日常の変動費は、自分たちで賄ってもらうこともできます。
女性に兄弟がいれば、仕送り額を兄弟で分担することが多いので、実際には1人の分担がもう少し減ります。兄弟に男性がいれば、両親の面倒を見てもらえるかもしれません。

もし、両親が、元気に働いているのであれば、毎月の仕送りは不要かもしれません。
パートナーのご両親がまだまだ元気に働いているなら、毎月の仕送りは不要と思っていいでしょう。ベトナム人は会社勤めの人が少なく、ほとんどの人が自営業です。定年がないので、高齢の両親も働いている人が多いと言われています。親が働いているなら仕送りは不要です。送るとしても金額は少なくてよいことになります。

ただし、テト(旧正月)には女性が、帰省をしたり、お年玉をわたす習慣があります。海外の両親への仕送りは、扶養控除の対象となります。節税対策になるので対策しておいたほうがよいでしょう。仕送りを送金した記録を残しておきます。

3.ベトナムの年金

例えば、ミャンマーなどは、年金制度がなく、年老いた親への仕送りは、必須となると聞いたことがありますが、ベトナムは、社会主義の国で、社会保障も充実していて、年金もあるようですが、実態は、ベトナムも日本の年金のような制度はあるのですが、ビジネスや仕事に追われて、加入している人はほとんどいません。

ベトナムでは年金に加入している人が少ないから、仕送りが必要になるということになります。

どうしてベトナム人は、仕送りが必要かというと、ほとんどのベトナム人が年金に加入していないからです。年老いた両親の生活費が足りず、子供達からの仕送りに頼ることになります。

4.仕送りの背景(ベトナムの文化)

ベトナム人の子供から仕送りを受ける文化についてもふれてみます。

ベトナム人と結婚した日本人男性・女性が結婚相手の親から送金や経済的な援助を求められるケースもあります。その文化的な背景のヒントになるようなことがあります。

(1)家族をとても大切にするベトナム人
 
ベトナム人は、家族をとても大事にします。アジアの国々は家族を大事にするのですが、同じく、ベトナム女性も家族を大事にする傾向が強いです。このことは、男性であれ、女性であれ、ベトナム人と結婚すれば、相手をしっかりと立ててくれて、家族のことを思いやる、良きパートナーとなってくれると思います。

家族を大事にする気持ちは、両親への仕送りにも密接に関係してきます。先進国の日本に嫁いだわけですから、ベトナムの両親にも、その恩恵を分けたいという気持ちになるのも当然だと思います。

(2)ベトナムの経済格差

ベトナムでも所得格差が広がってきています。

VN expressの記事によれば、ベトナムでは富裕層が増えており,3000万USドル超の資産を保有するミリオネアにいたっては、その人口増加率が、2019年から2023年の5年間で世界最高水準の31%増加となる見込みという報道もあります。

東海大学政治経済学部 高橋教授によれば、所得格差は一向に縮小しておらず、ジニ係数(https://www.gso.gov.vn, 値が1に近いほど格差が大きい)を見てみると全国では、2006年に0.424,2018年の速報値も同じ値となっている。都市・農村別にみると,都市部では0.393から0.372,農村部で0.378から0.407であり,農村格差が広がっている。
という報告もあります。

ベトナムの貧困層は、農村部に多くて自然災害の被害を受けることが多く、少数民族が多い地域に集中しているという特徴をもっているとのことです。

(3)ベトナムの女性

ベトナムは、よく一般的に女性が強い国といわれています。家庭だけでなく女性の社会進出も進んでおり、2019年の女性の就業率は東南アジアで第1位でした。管理職として働く女性も多く、職場でも家庭でもテキパキと働くベトナム人女性が多いようです。金銭感覚も身に着けて、社会的進出も多いことから、年老いた両親の面倒をみるという責任感も強いと思われます。

                                  以 上

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