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ベトナム結婚

ベトナム人との結婚、配偶者ビザについて

ベトナム人との結婚、ビザについて

ベトナム人と国際結婚する場合、ビザ(留学生ビザ、技能実習生ビザ、就労ビザ)が関係してきます。さらに、ベトナム人が日本を目指す理由、その背景を解説します。

1.ビザとは

ビザとは国籍のある国から、他の国へ入国するために必要な推薦状です。日本に入国する前に準備しておきます。ビザがないと日本へ入国するための審査を受けられず、日本行きの飛行機にも乗ることができません。

日本では、多くの国々とビザなしで国を往来できるビザ免除協定を結んでいるので、日本人であればビザなしか到着ビザで190の国と地域に行けます。日本人がベトナムへ行く時は、15日間ビザなしで滞在することができます。しかし、ベトナムはビザ免除協定を結んでいる国が少なく、ビザ免除協定を結んでいる64の国と地域に日本が入っていないため、ベトナム人を日本へ招待するにはビザが必要です。

2.ビザの種類

ビザ(査証)には、よく似た在留資格があります。日本ではビザ(査証)と在留資格を同じくビザと言っていますが、ビザ(査証)とビザ(在留資格)は違います。ビザ(査証)が日本に入国するために必要なものに対して日本に滞在するために必要なのがビザ(在留資格)になります。

日本の学校に入学したい場合は留学ビザ、日本で仕事をする場合は就労ビザなどがあります。日本でビザ免除協定があるのは、観光などで利用される短期滞在ビザのみで、留学ビザや就労ビザを取りたい場合は、日本とビザ免除協定が結ばれている国であっても、あらかじめビザを取る必要があります。

・日本で就職する場合

ベトナム人が日本で就職する場合は就労ビザが必要です。

就労ビザとは、在留資格のうち就労資格があるものです。就職できる職種が限定されている16種類のビザと、特に優れた人材にのみ交付される「高度人材ビザ」等を合わせて就労ビザと言います。

職種別の就労ビザでは、日本国内でどんな職業に就けるのかが決まっていて、もし資格外の仕事をすると不法就労となります。

・留学する場合

ベトナム人が日本に留学する場合は留学ビザを取得します。アルバイトは、学校が開校時期は「週28時間以内」、夏休み期間などは「1日8時間以内」となっています。

3.技能実習生と留学生

・技能実習生とは

日本に在留しているベトナム人は、ほとんどが技能実習生です。外国人技能実習制度は、日本で技能を身に付けた外国人が母国の発展に寄与することが目的の制度です。外国人技能実習生の受け入れに2つあります。

・企業単独型

企業単独型は、海外の子会社などから受け入れる、取引実績が1年以上ある海外の企業から受け入れるといった方法で外国人技能実習生を雇用します。

・団体監理型

団体監理型は、商工会や事業協同組合といった非営利団体が外国人実習生の受け入れを行い、組合に加入している企業で実習を行うという方法です。

・技能実習制度の理念

「技能実習」の理念は、発展途上国への技能移転により国際貢献です。
「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」とされています。

制度的に、技能実習生は保護されていますし、実習実施者は保険への加入や住居や携帯電話などの生活インフラまで手厚くサポートすることが求められます。

従来は、中国から日本へ稼ぐ目的で訪れた中国人技能実習生が圧倒的な数を占めていました。しかし、中国の経済が発展していくにつれて減ってきて、近年ではベトナム人技能実習生の数がもっとも多くなっています。

・留学生

日本は、アルバイトができる留学先として人気があります。物価の安いベトナム人にとって、アルバイトが許可されている日本は留学先として選びやすくなります。欧米の国では、留学生の就労が禁じられている国もあります。

この10年間で、ベトナムと日本の経済格差が縮まってきて、ベトナム人留学生が増えました。

さらに、ベトナム国内の教育水準も上昇、日本の大学へ進学したいという学生も増えています。日本語学校卒業後85%以上は「専修学校」へ進学しています。日本の専門学校や大学卒業後は、母国で就職する人が多いです。

4.技能実習生は低所得?

<ポイント>

技能実習生は、貧困ではありません。技能実習生と言えども、日本の労働関係法令(労基法等)の適応を受けます。世間で言われているような、ブラックな労働をさせられていません。あったとしても、それは犯罪であって日本人の労働者でもありうる話です。

2021年の外国人技能実習生の給与(賃金)状況ですが、技能実習で働く外国人労働者の平均賃金は、16万円強となっています。平均年齢は27歳で、平均勤続年数は2年です。対前年増減率は3%であり、金額に増加傾向が見られます。

最低賃金法は技能実習生に適用されます。技能実習生は、雇用関係が認められるので、労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法、労働者災害補償保険法、雇用保険法等の労働関係法令が適用されます。

よって、雇用主は最低賃金以上の給料を支払う必要があります。また、技能実習生本人が、最低賃金以下の給与に同意していたとしても、その同意は無効になります。

最低賃金を下回ると技能実習生の受け入れが停止になり、最低賃金を下回る時給で働かせていた場合は、最低賃金法違反で罰せられます。

技能実習生には同一労働同一賃金も適用されるので、同じ職場で、同じ作業をしている日本人がいる場合は、その日本人と同等以上の賃金になります。

5.ベトナム人が日本に来る理由

<ポイント>

ベトナム人が、日本に来るのは、ベトナムでの貧困が理由ではありません。日本人が欧米に留学したがるのと同じ理由です。高度な技能や知識を得たり、日本文化にあこがれがあるからです。

ベトナムの若者は、海外への憧れや留学志向が強いです。海外に出ることで自分の人生にとって価値のある経験をしたいと考えている人が多いです。

ベトナム人は、親日感情が強いです。電通総研が実施したジャパンブランド調査 2019によると、「日本に1年以内に渡航する予定がある」または「日程は決まっていないが、いつか行きたいと思っている」と答えたベトナム人は92.3%となっています。

同調査は海外における日本のイメージに関するリサーチで、2014~2019年まで継続的に行われ、全期間の調査で、ベトナムは親日的な回答が多く、日本に好意的な国だということがわかっています。

ベトナムは、バイク社会ですが、ベトナムのバイクはほとんど日本製です。ホーチミンなどベトナム南部ではバイクをホンダと呼ぶほど日本製のバイクがあふれています。日本製は、信頼されているためベトナム人は日本に親近感を持っています。

日本のアニメやマンガ、テレビドラマが好きという理由で来日するベトナム人の若者も多く、ベトナムでは日本人にとっても懐かしいテレビ番組などが放送されてきました。

多くの日系企業がベトナムに進出しているため、日本での就労を希望しているベトナム人は増えています。

・留学生の増加理由

2008年に政府が留学生30万人計画を公表、留学生のビザが緩和、ベトナムなどの外国人が日本への留学を志望するようになりました。留学生が日本で学べるように日本語教育機関、専門学校、大学も増えました。2019年には31万人以上の留学生を受け入れました。

日本の大企業がベトナムに進出しているため、日本での留学後にそのまま日本企業に就職し、将来的にベトナム支社に戻って現地の幹部として働くことを目指す留学生が多くなりました。

より詳しい内容は、行政書士が国際結婚の手続き等の相談にのってくれます。ご利用ください。

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